大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-
「だって、ほら………赤川先輩って、怖いけどカッコいいじゃん」




「………はっ?」




有香の囁きに、心底おどろく。



なに言ってんの、この子は?




「カッコいい? どこが!!」



「えー、だって、背たかいし」



「なに言ってんの、あんなの無駄にでかいだけだし!」



「それにさ、顔もすごい整ってるじゃん」



「それは高いとこにありすぎてちゃんと見えてないんだよ!」




あたしは必死に反論する。


でも有香はあんまり聞いていないらしい。




「カッコいいよねー、怖いけど。

あの鋭い目で見つめられたら、ドキドキしちゃわない?」



「…………」




そういえば、有香が最近はまってるケータイ小説のヒーローは、俺様で鬼畜な男子だとか言ってたな。



それの影響か?



たしかに俺様って流行ってるらしいけど、実際にいたらむちゃくちゃ迷惑じゃない?


あたしはそれを、身をもって知ってるんだから!




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