大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-
「え? な、なにこれ?」
戸惑って龍生を見上げると、龍生は真っ赤な髪をがしがしと掻きまわしながら、
「………あー、なんだ、その………さっきの玉子焼きの礼だよ。
俺様は義理がたい男だからな」
と呟いた。
驚きのあまり何も言えずにいると、龍生がしびれを切らしたようにあたしに視線を戻した。
それから、いつもの恐すぎる顔であたしを睨み下ろしてくる。
「おいこら、鞠奈ぁ!
この俺様がわざわざ買ってきてやったんだぞ!?
食わねえなんて言いやがったら、ただじゃおかねえからな!」
いきなり怒り出した龍生の形相に恐れをなして、あたしは、「はい食べますもちろん!」と即答した。
龍生はしばらく確かめるようにじろじろとあたしを見つめ、それからぐっと顎を上げた。
「ふん、言ったな。
絶対に食えよ。
………あと、お前のかーちゃんに、玉子焼きうまかったって伝えとけ。
じゃあな」
それだけ言って、龍生はゆったりとした足どりで廊下へ戻っていった。
あたしはプリンを両手にのせたまま、呆然とその後ろ姿を見送った。
戸惑って龍生を見上げると、龍生は真っ赤な髪をがしがしと掻きまわしながら、
「………あー、なんだ、その………さっきの玉子焼きの礼だよ。
俺様は義理がたい男だからな」
と呟いた。
驚きのあまり何も言えずにいると、龍生がしびれを切らしたようにあたしに視線を戻した。
それから、いつもの恐すぎる顔であたしを睨み下ろしてくる。
「おいこら、鞠奈ぁ!
この俺様がわざわざ買ってきてやったんだぞ!?
食わねえなんて言いやがったら、ただじゃおかねえからな!」
いきなり怒り出した龍生の形相に恐れをなして、あたしは、「はい食べますもちろん!」と即答した。
龍生はしばらく確かめるようにじろじろとあたしを見つめ、それからぐっと顎を上げた。
「ふん、言ったな。
絶対に食えよ。
………あと、お前のかーちゃんに、玉子焼きうまかったって伝えとけ。
じゃあな」
それだけ言って、龍生はゆったりとした足どりで廊下へ戻っていった。
あたしはプリンを両手にのせたまま、呆然とその後ろ姿を見送った。