大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-







「あれ? なにそのプリン。

そんなの冷蔵庫入ってた?」




ソファに座ってテレビを見ながらプリンを食べていると、お母さんが首を傾げて覗きこんできた。




「んーん、もらいもの。

お母さんも食べる?」




スプーンですくって差し出してみると、お母さんは


「太るからいらなーい」


と首を振って、キッチンに入っていった。




「誰にもらったの?」




お母さんが手を洗いながら訊いてきたので、あたしは一瞬迷ってから、正直に答える。




「あー……龍生から」



「あらっ、龍生くん?」




案の定、お母さんの顔がぱあっと輝いた。



そのままぱたぱたとリビングにやってきて、あたしの隣に腰をおろす。




「なになにー、いつの間にそんな仲になったの?

お母さん嬉しいな~」




うきうきしたようにあたしの顔を覗きこんできたので、あたしは困って顔を背けた。



そう、お母さんは昔からなぜか龍生のことが大のお気に入りなのだ。




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