大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-
龍生、なんで怒ってるの?
わけがわからなすぎて、あたしは硬直したまま龍生を見つめ返すしかない。
高田くんも恐れをなしたように龍生の怒り狂った顔を見ている。
「…………」
龍生は口を噤み、重苦しく押し黙ったまま、ふいにすっと手を上げた。
そして、あたしの手首をがしっとつかむ。
「え、えっ、えっ?」
手をつかまれたまま、何事かと戸惑っていると、龍生はもう片方の手であたしの鞄をばっとつかみとって、くるりと踵を返した。
そのままドアに向かって歩き出すので、あたしも引きずられるように歩かざるを得ない。
「ちょっと、龍生っ、なんなの急に!」
「つべこべ言わねえでついて来いや!」
「は、はいっ」
ドアから廊下に出る瞬間、かろうじて身体をひねって振り向くと、高田くんが呆然とした顔で見送っていた。
わけがわからなすぎて、あたしは硬直したまま龍生を見つめ返すしかない。
高田くんも恐れをなしたように龍生の怒り狂った顔を見ている。
「…………」
龍生は口を噤み、重苦しく押し黙ったまま、ふいにすっと手を上げた。
そして、あたしの手首をがしっとつかむ。
「え、えっ、えっ?」
手をつかまれたまま、何事かと戸惑っていると、龍生はもう片方の手であたしの鞄をばっとつかみとって、くるりと踵を返した。
そのままドアに向かって歩き出すので、あたしも引きずられるように歩かざるを得ない。
「ちょっと、龍生っ、なんなの急に!」
「つべこべ言わねえでついて来いや!」
「は、はいっ」
ドアから廊下に出る瞬間、かろうじて身体をひねって振り向くと、高田くんが呆然とした顔で見送っていた。