大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-
送信ボタンをタップして、あたしはラインの画面を閉じた。


その瞬間。




「…………てめーこら鞠奈ぁ!!

なにニヤニヤしてやがる!!」



「ひいぃっ!?」




突然の怒号に、あたしは悲鳴を上げた。


本能的に三歩ほど後ずさって前を見ると、龍生が燃えるような目であたしを睨んでいる。




「………なっ、なに………」



「ニヤニヤニヤニヤ締まりのねえ顔しやがって!

あいつか! さっきの軟派な男か!!」



「な、なんぱ?」



「へらへらチャラチャラ女とくっちゃべる男のことだよ!

さっきお前が喋ってやがったヤツだよ、ばかやろう!」




もしかして、高田くんのこと?


高田くんがへらへら?


なんてこと言うのよ!!




「失礼にも程がある!!

高田くんはね、へらへらチャラチャラとかじゃなくて、にこやかでさわやかで優しいのよ!

龍生と真逆でね!」




心優しい高田くんを悪く言うのが腹立たしくて、あたしは恐怖も忘れて龍生に反論した。






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