大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-
ぐっと言葉に詰まった龍生が、




「………確かに、言い過ぎた。

あいつのこと知らないのに、悪いこと言った。

前言撤回する」




と素直に言った。



なによ、調子くるうじゃん。


と、ちょっと見直したのに。




「………ただし!

お前がにやついていたのは見逃せねえ!

どうせ、あの高田とかいう男から連絡もらって喜んでたんだろうが、ばかやろう!」




龍生はすぐに、そんな無茶苦茶なことを言い出した。




「鞠奈のくせに色恋にうつつ抜かしやがって!

このばかやろう!」



「べつにうつつ抜かしてなんか!

ただ、心配してくれてありがとうってお礼を」



「なに好感度あげようとしてんだよ!

生意気だぞ、ばかやろう!」



「ばかばか言わないでよ、バカ龍生!」



「なんだとぉ!?」




校門の横でそんな言い合いをしていたら。




「おーい、お前ら!

近所迷惑だからやめろ。

ってか早く帰れ」




野球部の顧問の山口先生に叱られてしまった。





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