幼なじみ物語*番外編
『新郎、
その健やかなるときも、病めるときも……その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?』
「はい、誓います」
事務的な言葉だけど、俺は全ての思いを込めるよ。
麻里に、捧げるように。
『新婦、
その健やかなるときも、病めるときも……その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?』
「はい、誓います」
少し小さな声で、答える麻里。
麻里も俺と同じ気持ちだって、信じていいよな?
『では、指輪の交換を』
牧師様の差し出す指輪を、俺は手に取った。
そして、麻里の左手を取る。
そっと、薬指に指輪を嵌めた。
麻里を見ると、嬉しそうに微笑んでいた。