幼なじみ物語*番外編


ダブルベッドに、麻里と二人でおさまった。

手を繋いで、麻里と見つめ合う。


「今日から、ずっと一緒だね」

「そうだな」

「翼はもう、旦那さんなんだ」

「じゃあ、麻里は妻?」


そんなことを言ってると、なんだか照れくさくなって。

どちらかともなく、視線を逸らした。


「でもさー」


麻里の声がして、俺はまた視線を戻す。


「2年半前は、こうなるなんて、思ってもなかったよね」


2年半前。

俺がくだらない理由で、麻里を避けてしまった時。


こうして麻里と結婚できるなんて、考えてもなかった。




< 133 / 140 >

この作品をシェア

pagetop