幼なじみ物語*番外編
ダブルベッドに、麻里と二人でおさまった。
手を繋いで、麻里と見つめ合う。
「今日から、ずっと一緒だね」
「そうだな」
「翼はもう、旦那さんなんだ」
「じゃあ、麻里は妻?」
そんなことを言ってると、なんだか照れくさくなって。
どちらかともなく、視線を逸らした。
「でもさー」
麻里の声がして、俺はまた視線を戻す。
「2年半前は、こうなるなんて、思ってもなかったよね」
2年半前。
俺がくだらない理由で、麻里を避けてしまった時。
こうして麻里と結婚できるなんて、考えてもなかった。