幼なじみ物語*番外編
それから、1年9ヶ月後―――。
部屋の前を、うろちょろする俺。
「翼、気持ちは分かるけど落ち着けって」
隼多が俺に声をかける。
落ち着けるわけねーだろっ。
「翼、隼多の言うとおりだよ。
麻里は大丈夫だから、座ったら?」
隼多の隣で、瀬名も言う。
座ってなんていられねー。
気が気じゃねぇもんっ。
「翼先輩、落ち着かなすぎー」
生意気なことを言うのは碧依。
だーかーらーっ。
落ち着けねぇんだってっ。
「こんなにチョロチョロしてる翼先輩、初めて見たかも」
「俺も」
そう話すのは、悟と大輔。
こんな時に意気投合しなくていいっつのっ。