幼なじみ物語*番外編
俺がそう言うと、麻里はハハハッと笑った。
「けど翼はモテるよ。性格いいのはあたしが保証する」
「…サンキュー」
話しながら歩いてるうちに、駅に着いた。
ちょうど目的の電車が来ているらしく、
みんな一様に慌ただしく改札を抜けていく。
「じゃあ、また明日ね」
「おー。気を付けて帰れよ」
麻里は俺に手を振ると、まわりのやつらと同じように改札を抜けていった。
俺は自転車にまたがり、家を目指す。
そういえば、入学してから麻里と二人っきりって初めてかもしれない。
いつも何かしら、隼多か瀬名がいたから。
そんなことを思いながら、俺は家路についた。