幼なじみ物語*番外編
「ていうか麻里、電車いいのか?」
「あ、そうだよ! 隼多に付き合ってる場合じゃなかったんだ」
麻里はまだカバンにつめていなかった教科書類を、急いで詰め始めた。
ったく、準備してから声かけろよな。
「麻里。俺チャリ取ってくっから」
「あっ、うんっ。じゃあ校門で!」
俺は慌てる麻里を横目に、教室を出た。
本人は頑張ってるのに、なかなか作業の進んでない麻里が、
なんだかおかしくて。
思わず歩きながら笑ってしまった。