幼なじみ物語*番外編
「で、隼多と瀬名は?」
俺はキョロキョロとまわりを見渡す。
こういうことが大好きな隼多のことだから、とっくに来てるはず。
「あっちにいるよ」
集団の隅の方で、何やら甘いオーラを出してる二人を発見。
完全に二人の世界なんだけど。
「あの二人と一緒にいれなくてね。ずっと翼待ってた」
苦笑いを浮かべて麻里は言った。
「あー…ならもっと早く来れば良かったな。わりぃ」
「ううんっ。全然大丈夫だし」
そう言って麻里が笑ったから、俺も笑った。