幼なじみ物語*番外編
もしかして。
「麻里? 怖い…のか?」
震えながら、微かに頷いた麻里。
ったく、なら最初っから言えよな。
「ほら」
「え?」
麻里に向かって差し出す左手。
「怖いんだろ? 手繋いでやるから」
そう言うと、俺は麻里の右手を取った。
そして歩き出す。
麻里はテクテクと俺の隣を歩く。
麻里の手はすごく熱くて、俺の心臓はなぜかドキドキいってた。
そのまま二階に上がり、生物室に向かう。
ここもただの教室。
独特の臭いが、鼻をかすめるだけ。