幼なじみ物語*番外編
隼多の言葉に、俺は耳を疑った。
「は…? 退学…?」
学校が終わり、帰ろうとした俺を隼多が引き止めた。
いつになく真剣な隼多について、体育館裏に腰を下ろした。
肌寒い風が吹き抜ける中、俺が聞いた言葉は。
「麻里、2学期いっぱいで退学したって」
麻里が、学校をやめたという知らせだった。
俺は麻里に彼氏ができたと聞いた時より、ショックを隠し切れなかった。
俺と麻里の唯一の繋がりさえ、なくなってしまったのだから。
俺の密かな決意も共に。