幼なじみ物語*番外編
その時ふと、麻里と目が合った。
「あなたは名前なんて言うの?」
微笑みながら話しかける麻里。
その笑顔が、ものすごく優しくて。
女と仲良くするつもりなんてなかったのに、
俺はいつの間にか口を開いていた。
「岸部翼」
「翼か。名前かっこいいね! あたしは麻里でいいから」
麻里があまりに笑って言うから
俺は思わず頷いていた。
麻里の前の席の瀬名とも仲良くなって
俺と隼多と麻里と瀬名は
いつも一緒にいるようになった。