【完】俺のカノジョは生徒会長
ぼんやり海を眺めていた。
だけどだんだん海がボヤボヤしたものになってきた。
なんだこれ。
そう思っているうちに“それ”は頬を伝っていった。
頬は縦に一筋だけ温かい。
景色はもやがかかったり、晴れたりした。
「……ぅっく、くっ…」
似合わないと思いつつも、嗚咽が閉じた口から漏れ出てくる。
あぁ、俺泣いてるんだ。
辺りが暗くなり、星が瞬く頃、俺はやっとそう自覚した。
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