【完】俺のカノジョは生徒会長



「だけどね…」


宇宙姉ちゃんは天井を仰ぐ。



「すごく好きになった人はいなかったの」




そう言って宇宙姉ちゃんは俺を見た。



「だから、雷が羨ましい。だからこそ、雷に紗良ちゃんを大切にしてほしい」


「えっ…」


「ねぇ雷。付き合う前、紗良ちゃんに何をしてもらった? 」

「えっと…」

「それを紗良ちゃんにも返してあげて」



「……ぁあ」


なんだかわからないけど、うなずいていた。



「じゃあ、がんばれ」



宇宙姉ちゃんは部屋を出ていった。




「ありがと…」


俺は宇宙姉ちゃんが出ていったドアにそういった。


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