【完】俺のカノジョは生徒会長
4時間目 別れ
次の日、俺は登校するなり紗良の教室へ行った。
紗良は当然もう来ていて、俺がここにいることに対して驚きを隠せないようだった。
「ら…じゃなくて神田くん。どうしたの」
うっかり俺のことを名前で呼んで慌てて名字に直す紗良の姿を、俺はやっぱり愛おしいと感じる。
それくらい俺は紗良が好きだ。
でも、こうするのがきっと紗良の為なんだ…。
「紗良、ちょっといい?」
俺は紗良を名前で呼んだ。普段なら「カイチョー」って呼ぶのに。
紗良は戸惑いを隠せない表情で俺を見上げた。
「屋上、行こうぜ」
俺はそんな紗良に気付かないフリをして歩き出す。
困っていても紗良は俺についてきてくれた。
あぁ、やっぱり可愛いよお前。