【完】俺のカノジョは生徒会長






____パンッ。


頬の上で何かが弾けた。



それがお父様の平手打ちだとわかったのは、私の頬が熱くなったから。




「ふざけるなっ! 」




お父様は最近つき始めた頬の肉を揺らしながら怒鳴った。




「お前はなんということをっ! 私が会社を成功させた意味がないだろう! 」

「ぇ………」

「会社が成功して、名が売れれば、有名企業の社長子息とのお見合いができるんだぞ! 」



お父様の話はまだ終わらない。



「お前は気立ても、頭脳も、顔も良いのだからなおさらだ! 私はお前の幸せを祈って……! 」





私のためを思って…?

そんな、勝手に決めないでよ。



でもそんこと言えない。




だから私は精一杯の作り笑いをして言うんだ。




「そんな考えてくれて、ありがとうございます、お父様。それとごめんなさい。彼とはさようならします」





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