【完】俺のカノジョは生徒会長

話は昨日の夜にさかのぼる。


あの儀式の後、俺は親父に呼ばれて親父の部屋に行った。
そこで聞かされた事実。
それは誰もが予想し得ないことだった。

「は…紗良をさらう…? 」

どこのどいつだ、KINGsに喧嘩を売ってきたのは。
俺は自分の眉間にシワがよるのを感じた。

「そうだ。最初は紗良という少女の存在に驚いた。まさかお前に女がいるなんてな」
「わりぃ。反対されると思ったんだ」
「まあ、しただろうな。KINGsもお前で17代目な訳だし…」

そう言うと親父は黙った。

KINGsは親父の代で16代目だった。昔からKINGsはメンバーは変われど、男子10人で構成されている。そして20歳でそのほとんどが引退。まあ、まともな職につくってわけだ。リーダーは基本的に俺の家系からだしていて、リーダーだけは20歳を過ぎても代わりなり、親族が産まれるまでKINGsに残れる。もちろん、リーダー以外に残っている変わり者もいるがな。
まあ、どのみち10人を越えた時点で最年長者が自動的に引退となる。
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