【完】俺のカノジョは生徒会長
「で、どこのやつらだよ…」
俺は親父に尋ねた。
「おそらく…浅葱(あさぎ)だろう」
浅葱…。それは全国NO.2とは言えど、とても危険なグループだった。何よりそのグループが潰したグループが多いことで有名なのだから…。
俺は知らず知らずのうちに強く拳を握りしめていた。
「雷、どうする」
「殺る…。まずは紗良を安全なところにおいてから、俺らKINGsで浅葱を殺る…」
親父はため息をつくと座っていた椅子から立ち上がった。
「わかった。じゃあうちからも少し増員を出せ」
俺んちは神田組っていうヤクザでもある。もちろん全国トップだ。今の組長は親父で54代目にもなる。
そんなやつらが仲間になってくれたらどれだけ助かるか…。
だが俺は…。
「いい、俺らで殺る」
他人に口出しされたくないんだ、俺は。
そしたら親父は口角をくいっと上げて人が悪そうに笑った。
「そう言うと思ったぜ。というよりそういってくんなきゃ俺の息子じゃねぇな」
「たりめーだろ」
「これなら次の神田組の組長になれんな」
「おう」
俺は座っていた椅子からゆっくりと立ち上がった。
そして、親父を見つめると踵を返して部屋を出た。