【完】俺のカノジョは生徒会長
気付いたとき、私は病院にいた。
隣にはスーツ姿の雷。
「ら、い? 」
「紗良! 目ぇ覚めたか? 」
「うん。今日は雷、遅いんじゃなかったの? 」
「紗良が倒れたって聞いて、訓練抜けさせてもらった」
「そっか……」
訪れた静寂。
それをドアをノックする音が壊した。
「神田さん、診断結果が出ましたよ」
「どうでしたか? 」
「倒れたのは過労でしょう。ただ…」
初老の女性医師はそこで言葉を切った。
「神田さん、あなた旦那さんに隠してることあるでしょう? 」
「隠してること? 」
訝しげに声をあげたのは雷。
あーあ、もう少し隠しておくつもりだったのに。
この、女医さんめ……。
そう思っても、後の祭り。
私は雷に隠してることを打ち上げた。
「私のお腹の中に赤ちゃん。今妊娠3ヶ月で双子だろうって」