【完】俺のカノジョは生徒会長





きっかけは大したことないことだった。



修学旅行のとき、たまたま緋華梨ちゃんと同じ就寝班になった。

そして夜。修学旅行と言えばお決まりの、恋バナをしようとなったのは当然の流れであり、うちに断る理由もなかったから一緒に話していた。



「私ねぇ、春日井くんが好きなんだぁ」
「えぇっ、いがーい」

照れたようにいう緋華梨ちゃん。
うち以外のみんなは照れた緋華梨ちゃんをつっつきだした。
うちはというと、けっこうショックが大きかった。
緋華梨ちゃんはすごく可愛いし、モテた。
ふわっふわのロングの髪の毛はすごくいいにおいがするし、スタイルだっていい。
うちはどぎまぎしながら緋華梨ちゃんの話を聞いた。

「ねーねー、春日井くんのどこが好きなのー?」
「んー、顔かっこいいしー、運動もできるしー」


やだやだ…それ以上言わないで。
うち、かなわないじゃん。


そんな焦りは一切感じさせない愛想笑いで、私はその場をやり過ごそうとしていた。
だけどハプニングとは起こりうるものなんだ…。
< 82 / 341 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop