【完】俺のカノジョは生徒会長
「日向くん、ちょっといい? 」
「ん? 何? 」
「えと、屋上行こ? 」
「うん」
夕日が綺麗な秋のある放課後だった。
受験シーズンを迎えたうちら3年はすでに部活を引退している人が多く、日向くんもその一人だった。
うちは黙って屋上へ向かう。
うちは告白するっていう緊張で何も話せなかったし、日向くんはもともとあまり喋らない方だった。
ガチャ…。
風で舞い上がった落ち葉がくるくるとまわる。
あぁ、うち、告白するんだ。
意を決して日向くんの方を見る。
「どうしたの? 」
屈託のない笑顔で聞いてくる日向くん。
私は息を吸い込むと、一気に言った。
「私、日向くんのことが好きなの! 」