理想の恋人って!?
息を吸った私は、何やってたのよって文句を言いそうになり、あわてて飲み込んだ。晃一の理想の女性は、きっとそんな言い方をしたりしないはずだ。
「ううん、大丈夫。今来たところ」
柄にもなくかわいらしい声なんか出しちゃったもんだから、ほっぺがひくっと引きつってしまったけど、気にしない、気にしない。
助手席に乗り込むと、晃一が私のワンピースの足元にちらっと視線を送った。
あ、もしかしてパンプスがかわいいって思った? それとも……もしかしてだけど、まさかだけど、私の脚を見た!? お手入れはちゃんとしてるけど……。
何見てんのよ、変態!
……って手の甲でビシッとツッコミを入れてやりたいところだけど、それも今日はガマン、ガマン。それでも、これ以上見るな、と威嚇するように晃一を見返すと、彼は視線を前に向けながらぶっきらぼうに言った。
「明梨が行きたがっていたレストラン、予約した」
「あ、うん、ありがとう」
「なんか……やっぱり変な感じがするな。明梨がスニーカーじゃないなんてな」
誰のせいだと思ってるのよ、と私は心の中でつぶやく。
晃一がアクセルを踏んで車がゆっくりと走り出した。見慣れた駅舎がどんどん遠ざかり、車はグルメ雑誌で人気のおしゃれなレストラン目指して進む。
「ううん、大丈夫。今来たところ」
柄にもなくかわいらしい声なんか出しちゃったもんだから、ほっぺがひくっと引きつってしまったけど、気にしない、気にしない。
助手席に乗り込むと、晃一が私のワンピースの足元にちらっと視線を送った。
あ、もしかしてパンプスがかわいいって思った? それとも……もしかしてだけど、まさかだけど、私の脚を見た!? お手入れはちゃんとしてるけど……。
何見てんのよ、変態!
……って手の甲でビシッとツッコミを入れてやりたいところだけど、それも今日はガマン、ガマン。それでも、これ以上見るな、と威嚇するように晃一を見返すと、彼は視線を前に向けながらぶっきらぼうに言った。
「明梨が行きたがっていたレストラン、予約した」
「あ、うん、ありがとう」
「なんか……やっぱり変な感じがするな。明梨がスニーカーじゃないなんてな」
誰のせいだと思ってるのよ、と私は心の中でつぶやく。
晃一がアクセルを踏んで車がゆっくりと走り出した。見慣れた駅舎がどんどん遠ざかり、車はグルメ雑誌で人気のおしゃれなレストラン目指して進む。