理想の恋人って!?
十五分が経過し、後半が始まった。途中で二人の選手が交代したが、晃一はずっと出たままだ。後半は相手チームに攻められるシーンが続き、私は文字通り手に汗を握りながら試合を見つめる。試合終了時間が近づくにつれて、相手チームの攻撃が激しくなった。けれど、そのぶん守備が薄くなり、その隙を突いて、ボールを奪った晃一がピッチを駆け上がる。
「晃一、行けーっ、走れーっ!」
私は膝を乗り出して声を上げた。私の周囲でも大きな声援が上がる。
晃一が強引にゴール前にボールを運んだが、ディフェンダーに三人がかりで止められてしまった。
「何よぅっ、三人で囲むなんてずるいーっ!」
ディフェンダーに当たったボールがサイドラインを割って、味方チームのスローインになる。だが、それが最後のチャンスだったようで、お互い攻めあぐねているうちに試合終了を告げるホイッスルが三度鳴り響いた。
ベンチ前では女子マネージャーが手を取り合って、「やったー!」と声を上げながら小さくジャンプして喜んでいる。
「最後は惜しかったけど、勝ってよかったぁ」
晃一の得点シーンが見られなかったのは残念だけど、チームで一番活躍していた気がする。なんて、ひいき目で見すぎかな。
「晃一、行けーっ、走れーっ!」
私は膝を乗り出して声を上げた。私の周囲でも大きな声援が上がる。
晃一が強引にゴール前にボールを運んだが、ディフェンダーに三人がかりで止められてしまった。
「何よぅっ、三人で囲むなんてずるいーっ!」
ディフェンダーに当たったボールがサイドラインを割って、味方チームのスローインになる。だが、それが最後のチャンスだったようで、お互い攻めあぐねているうちに試合終了を告げるホイッスルが三度鳴り響いた。
ベンチ前では女子マネージャーが手を取り合って、「やったー!」と声を上げながら小さくジャンプして喜んでいる。
「最後は惜しかったけど、勝ってよかったぁ」
晃一の得点シーンが見られなかったのは残念だけど、チームで一番活躍していた気がする。なんて、ひいき目で見すぎかな。