一番好き








「谷口さん~」





「あ、はーい!



美姫~離れたくないけど呼ばれちゃった!」





「お姉ちゃん、待たせてはだめです」





「はーい!じゃあね!」





あの人が本当にあの谷口先輩なのか




クールビューティとか言われてるけど、ただのシスコン






「先輩、相変わらずだな」







さっきの溺愛ぶりを思い出して笑える





「…………………」






「谷口?」





「あっ、私行くね」







去ろうとする谷口の手を取る





暖かいのに、何だか血が通ってないみたいだ





無表情の谷口






「先輩と、なんかあんの?」









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