一番好き









「高橋くん、帰る?」






「う、うん」






走り去った日から更に一週間





部活が始まって、心身共に鍛えようと意気込むが






帰りになると……………







谷口の手を取る事が出来なくなった






少しでも、触れたら……………








少し空いた距離にホッとする













「高橋くん、今日はお姉ちゃんと一緒に帰るね」







「うん、わかった」






良かった……………









でも、何が良かったんだ?






谷口が、悩んでたのに









このときの俺はそんな事すら気づかなかったんだ














< 176 / 184 >

この作品をシェア

pagetop