一番好き
家の前について、今さら緊張
お母さんとかいるのかな?
俺なんかが来て良かったのか?
'別れるの?'
そうだ、先輩の言葉を思い出す
勇気を出してインターフォンを押した
…………………
あれ?
誰も居ないのだろうか?
谷口も寝てるかも
もう一度鳴らして誰も出てこなかったら今日は諦めよう
仕方ない
もう一度、インターフォンを押した
「た、たかはし、くん?」
「谷口……………」
ひょっこりと顔を出したのは谷口だった
顔色が悪い
「あ、えっと…………谷口、大丈夫?」
「う、うつしちゃうから…………」
一歩前に踏み出そうとするが言葉で制される
こんな時でも俺の心配
俺は構わず足を進めた