汝は人狼なりや?(※修正中。順を追って公開していきます)
* ▷ クラスメート
次の日の朝。洋子さんと臣さんは葬式の話をしていたけれど、悲しみのどん底に浸っている僕にはよく聞こえなかった。何より、本当に風子が死んだのだと思い知らされたくなくて、聞きたくはなかったし……。
学校には行かないといけないため、重い身体を引きずってカバンを持ち、家を出た。いつもの習慣で「いってきます」と挨拶をしたけれど、中から挨拶が返ってくることはなかった。
学校に近付くにつれて、風子が通っていた猫山中学校の生徒たちや、僕が通う猫塚高校に通う生徒たちの姿が多くなる。
人が多くなるにつれて、僕に注がれる視線が増えてきているような気がする。昨日、全国に向けてテレビで報道されちゃったくらいだしな……僕に視線を向ける人が多いのは、当然のことなんだろうな。
「犬飼家の妹、人狼に襲われちまったんだって」
「かわいそー」
僕のことを見ながらひそひそと話している人たちが多いため、そっと耳を傾けてみると、そんな言葉ばかりだ。哀れみ。同情。今の僕にとって、これっぽっちも嬉しくないものばかり。
直接的に慰めの言葉をかけてくる者など、もってのほか。いるわけがない。まるで腫れ物を扱うかのように、遠くからそういう視線を向けてくるだけだ。
そもそも、僕には一般的に〝友達〟と呼ばれる者がいない。もともとそれらしい人達などいなかった。
この大人しくて人見知りの性格のせいだろう。積極性があるクラスメートのみんなとは馴染めず、ずるずるとここまできてしまった。だからこそ、風子にはいつも「鈍臭い」と言われていたのだろうけれど……。
学校には行かないといけないため、重い身体を引きずってカバンを持ち、家を出た。いつもの習慣で「いってきます」と挨拶をしたけれど、中から挨拶が返ってくることはなかった。
学校に近付くにつれて、風子が通っていた猫山中学校の生徒たちや、僕が通う猫塚高校に通う生徒たちの姿が多くなる。
人が多くなるにつれて、僕に注がれる視線が増えてきているような気がする。昨日、全国に向けてテレビで報道されちゃったくらいだしな……僕に視線を向ける人が多いのは、当然のことなんだろうな。
「犬飼家の妹、人狼に襲われちまったんだって」
「かわいそー」
僕のことを見ながらひそひそと話している人たちが多いため、そっと耳を傾けてみると、そんな言葉ばかりだ。哀れみ。同情。今の僕にとって、これっぽっちも嬉しくないものばかり。
直接的に慰めの言葉をかけてくる者など、もってのほか。いるわけがない。まるで腫れ物を扱うかのように、遠くからそういう視線を向けてくるだけだ。
そもそも、僕には一般的に〝友達〟と呼ばれる者がいない。もともとそれらしい人達などいなかった。
この大人しくて人見知りの性格のせいだろう。積極性があるクラスメートのみんなとは馴染めず、ずるずるとここまできてしまった。だからこそ、風子にはいつも「鈍臭い」と言われていたのだろうけれど……。