鏡の中



支度をして、那よりもちょっと早めに家を出る。


今日は月曜日だから、志は1限から学校がある。

ちゃっかり那は履修の仕方がうまい。




あくびをしながら、バイクを飛ばす。


バイクで学校の最寄り駅まで行き、バイクをとめてから、学校まで歩いていく。




通いなれた道は、とても穏やかで人通りが少ない。

学校へ向かう生徒以外の人はめったにいない。



そんな家から40分ほどの距離にある大学は、お金持ちのイメージがついた名門私立だった。



もちろん親が決めた学校。

志は受験勉強なんてしたくなかったから、めんどくさがりな志にはよかったのだろう。




さすがに学校を4年間以上通う気もないので、単位を落とさないように真面目に学校に通った。




…かざらないけど、派手でもない、志に似合った格好で。



< 38 / 142 >

この作品をシェア

pagetop