鏡の中




抵抗なんてできなかった。

ここがどこであろうと、悪魔のような男は関係ない。



志に抱かれたそのベッドで那はその男に抱かれた。


罪悪感で消えそうだった。

自分への嫌悪感で消えたくなった。



こんなことまでして、志を傷つけて、自分の感情を押し付けるべきだったのかと、抱かれながら那は涙を流し志を想った。



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