鏡の中
状況を理解して、那はふたりをみて微笑んだ。
いつか私もこんな2人みたいになれたらな、なんて思っていた。
そう、そんな風に漠然と思っていた。
そこへ悪魔はやってきたんだ。
「楽しそうだね、俺も入れてよ。俺は、京平(きょうへい)仲良くしてー。」
綺麗に焼けた肌は、すごく似合っていた。
「うんよろしくねっ」
那がにっこり笑うと、2人もよろしくって口をそろえていった。
ただ、このときは何もわかっていなかった。