鏡の中
現在だった過去
その男の子の目をみて、那は走馬灯のように過去を思い出していた。
そうつい最近であった…高校1年生のときのことを。
あれから、いろいろ失ったものもあったけど、どうにか立ち直ることができたのは、潤がいたからだ。
現実に戻った那は、再び思い出す。
あの彼の目を。
すごく…すごく…怖かった。
京平よりも…怖かった。
きっとあの彼も人を信じていないんだろうな、と漠然と思った。
自分のせいで傷つけた京平を想い、那は胸が苦しくなった。