晴れ、のち晴れ
どんっと強い力で押され、校舎裏の黒い土にあたしは顔から突っ込む。
女たちが笑った。
起き上がろうとするその手を松なんとかが踏み付ける。
「ほんっとむかつくわよね、あんたって」
「何様のつもりって感じて?」
別の女たちがあたしの背や横腹のあたりを蹴る。
「……っ」
素手で殴る勇気もない奴らめ。あたしはそう叫びたかったが、口の中に入った土のせいで上手く声が出なかった。
「早く消えればいいのよ、あんたなんか」
「消えろ消えろ」
誰かがほうきの柄であたしを叩いている。
あたしは女たちに抵抗するように無理矢理立ち上がった。その衝撃で制服のシャツのボタンがいくつか飛ぶ。
あたしは口の中の土を吐いた。
「馬鹿が集まっても、馬鹿なことしかできないってことか。んなこと言ったら馬鹿に失礼だな」
ぼろぼろになってもあたしは笑う。
反対に、女たちの顔には怒りが浮かんだ。