晴れ、のち晴れ

しばらく葵と話しながら学校へ向かう。

あたしが夢香の服を着ているところを見て大笑いをした創の話をすると、葵はハロウィンの仮装にしては地味だったんじゃないか、とよく分からない感想を言った。

「そういうことが言いたいんじゃないだけど」

「じゃあ何が言いたいんだよ」

相変わらず、葵はちょっと一般的なところからずれてる。

「いくらなんでも笑うのは酷いっつーか」



「七篠っ!」

あたしの言葉を遮るように、誰かがあたしの名前を読んだ。

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