晴れ、のち晴れ
「笹木野、あたし守って欲しいなんて思ってない」
あたしの言葉に笹木野は傷ついたように顔を歪める。頬杖をついたあたしは、故意に笹木野から顔を逸らした。
そもそも守ってもらってどうしろと言うのだ。
泣いて有難うと皆に感謝すればいいのだろうか。
今まで日和見だった癖に?
そんなことをするぐらいだったら、あたしは前のままでいい。
そもそも、こういう性格だから敵を作るのであって、何も理由なくいじめられているわけではないのだ。