晴れ、のち晴れ

「笹木野、あたし守って欲しいなんて思ってない」

あたしの言葉に笹木野は傷ついたように顔を歪める。頬杖をついたあたしは、故意に笹木野から顔を逸らした。


そもそも守ってもらってどうしろと言うのだ。

泣いて有難うと皆に感謝すればいいのだろうか。

今まで日和見だった癖に?


そんなことをするぐらいだったら、あたしは前のままでいい。



そもそも、こういう性格だから敵を作るのであって、何も理由なくいじめられているわけではないのだ。


< 80 / 119 >

この作品をシェア

pagetop