晴れ、のち晴れ
あたしは押された勢いで踊り場に倒れ込む。
「……っ」
背中を打った痛みで閉じた瞼を開くと、そこには笹木野の顔があった。
あたしの首を挟むように両手を付いていた。
笹木野がどいてくれなければ、あたしは起き上がれない。
「笹木野…?」
「俺、七篠が好きなんだよっ」
叫ぶような告白にあたしは目を見開いた。
そして、じっと笹木野を見る。
必死な顔をしたまま、笹木野はあたしのシャツのボタンに手をかけた。