硝子の檻。



苦しんでいる彼の傍ら、私は着ているものを全て脱ぐ。


下着も、何もかも脱ぎ捨てて、彼の頬にそっと両手を添える。







「ッッ…」




私は、彼の口を自分の口で塞いだ。




そこに空気があるかのように、彼は必死に私の唇を貪る。




虚ろなけーちゃんの目に、私を写して欲しくて、絶対に目は瞑らなかった。








私はここだよ。









ここにいるよ。
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