硝子の檻。
「……そっか。
あんたがそれでいいなら、何も言わない。」
「…うん。…ありがとう。」
「粋」
「!けーちゃん!」
「あらお久しぶりね、優男。
ちょっとは筋肉つけたらどうなのかしら。」
「君も相変わらずの減らず口だね。」
「ケンカはやめてー」
「さてと…、優男も来たことだし、私そろそろ行くわー」
「あ、弟君と待ち合わせだっけ?」
「そー。あ、榊、今度ウチの弟に勉強教えてやってよ。アンタ頭いーんでしょ。」
「はいはい。」
「あらいーお返事。
…粋のこと泣かすんじゃないわよ。
んじゃねー」
ヒラヒラと手を振って、撫子は行ってしまった。
「じゃ、俺達も行こうか。」
「うん。」