硝子の檻。
けーちゃんは、とても心配症だ。





離れて暮らしている時、私は少し風邪を引いていて、でも、ほんのちょっとの微熱で、友達だって気付かなかったのに…


けーちゃんは、電話越しの声だけで、気付いてくれた。


それだけでも驚いたのに、もっと驚いたのは、その後、会いに来てくれた。


私の住んでいる町と、けーちゃんの住んでいる町は少し離れている。


夜中、雪が降りしきる中、彼は鼻を真っ赤にしながら、冷えピタとか、お薬とか、いっぱい持って……

私に会いに来てくれた。




彼が持つ愛情の大きさを、その時私は知ったんだ。
< 3 / 17 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop