硝子の檻。
2.壊れた心。
明日は、けーちゃんの誕生日。
初めてお祝いする、大好きな人の誕生日。
「ケーキとか作ったり…
プレゼント買いたいんだけど…」
なんとかして、けーちゃんにサプライズをしてあげたかった。
「昨日買い出し一緒にいったばっかだし…」
うぁーと頭を抱えていると、けーちゃんからの着信が来た。
「もしもし、粋?
ごめん、今日の昼だけど…
急な仕事が入って、昼帰れなくなったから…」
「ほんとに?……うん、うん、分かった、お仕事頑張ってね。」
なんだろう、これは。
神様のおかげだろうか。
うんうんと頷き、日頃の行いがよかったのだろうと思った私は、神様に感謝しながら急いで家を出た。
この後起こってしまう事も知らないままに。