私は裏方でいいです(仮)


「でもサンライトには詩茉と一緒に歌えたことでいい刺激になったと思うよ。
これからの活躍が楽しみだ。
詩茉には今日はいつもの倍は払うよ。」



当たり前だ。
とは、言えないからありがとうございますと、言っておいた。



「辻さん送って下さりありがとうございました。
では、お疲れさまでした。」



家に入ると鈴さんが出迎えてくれた。



「おかえり、詩茉。
ライブお疲れ。なんか大変だったな。」


「ただいま、鈴さん。
社長には参ったよ。いきなり歌う羽目になるなんてね。」



アハハと笑う鈴さん。
私もつられて笑う。


この笑って過ごす日常が好きだ。



次の日の朝のニュースでサンライトのライブが大々的に報道されたのは言うまでもない。


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