生贄投票
「まさか……」


目を見開いて固まった美奈都を見て、亜夢は頷く。


「他に考えられなくない? そもそもこんなの人間には作れないよ」


真っ青な顔で亜夢が言った。


「確かに普通の人間が、こんなことする意味が分からない。だけど……」


涼子も言いかけて口ごもる。


「じゃあもしかして、神に許しを請うの神って……」


美奈都の言葉に対して、青ざめた顔の亜夢と涼子は、黙ったままで頷いた。
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