生贄投票
その後、環奈がずっとタップを続け、８時頃から孝史が変わる。


父の仁志も帰ってきて、最初は笑い飛ばしたが、それに対して母がキレた為、渋々手伝うことを約束した。


かくして四人体制で、このノルマをこなすことになり、一人の負担が増えないように、母が仕切り始める。


とはいえ、父と母は明日も仕事があるので、とりあえずは孝史と環奈が学校を休んで頑張ることにし、母が三日後の土曜日に有給休暇をとることにし、父も週明けの月曜日には、有給休暇をとってくれることになった。


「夜中は、姉ちゃんと俺が、順番に寝て交代でやるから、父ちゃんたちは寝てよ」


「でも……」


それに対して、母の早百合が心配そうな顔をする。


「大丈夫だから。とりあえず夜中になったら代わるから、今のうちはお願い」


孝史は母に向かって微笑んだ。
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