生贄投票
場所をリビングに移し、とりあえずタップは父に任せて、環奈と孝史は仮眠をとることにした。


ところが、電気を消してベッドに潜り込んでも、一向に眠気が襲ってこない。


11時半になっても、ほとんど眠れないまま、環奈はベッドから起きだして、リビングへと向かう。


「おお環奈。眠れたかい?」


父が心配そうな顔で聞いてきた。



「ううん。気になって眠れないよ」


環奈は首を横に振る。


「そうか……」


その顔を見た仁志も早百合も、悲しげな顔になった。
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