生贄投票
明里はもの凄く渋ったが、アタシたちを敵に回すということが、どういうことか理解しているのだから、当然拒むことは出来ない。


アタシが監視すると言って、明里の後をついて行き、明里は二階堂を誘い出すと「二度と私に話しかけないでください」と言った。


本当はもっと、キツい言い方をしてほしかったけど、まぁ仕方ない。

そう思いながら、影に隠れて覗いていた。


「高橋さん。もしかして……クラスでイジメられたりしてないよね? 大丈夫?」


二階堂は心配そうに聞く。


「うるさい! アンタなんかさっさと学校辞めちゃいなさいよ!」


明里は泣きそうな顔で、突然キレて叫んだ。
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