生贄投票
「ご、ごめんなさい」


二階堂は目を見開いて驚いた後、慌てて明里に謝る。


「アンタが辞めないから、アンタが……」


「高橋さん」


「アンタなんか死んじゃえ!」


明里はそう叫ぶと、泣きながらその場を走り去った。


何で死んじゃえなんて言ったのか分からなかったけど、この時はアタシも「死ぬ」ってことの意味を深く考えもしなかった。
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