生贄投票
バリィさん『何でよ? 全然そんなことないよ』


リョーコ『そう? じゃあさぁ、美奈都がキックンに気があるのがバレバレなように、タマが美奈都に気があるのも、クラスの全員にバレバレなのも、気が付いてる?』

えっ? タマ子が私に気がある……?

何言ってんの涼子? そんなわけないじゃん。


バリィさん『変なこと言わないでよ。そんなわけないじゃん』


リョーコ『やっぱり気が付いてなかったんだ。あのさぁ、これ2年C組の常識だよ? まぁ、タマと美奈都には誰も言ってないけど、タマが美奈都に片思いしてるのは、みんな気が付いてるってば』


美奈都は焦った。今の今まで一度として、タマ子がそんな風に思っていたなんて、まったく気が付いていなかったのだ。


17年の人生で、一度として誰かに告白したことも、されたこともないから、

誰かに好きだって思われているのかと思うと、急に意識してしまって、落ち着かなくなってしまった。
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