生贄投票
「お、おはよぅ……」


自分でも顔が引き攣っているのが分かる。


「環奈大丈夫? 顔色が良くないよ。やっぱ眠れないよね?」


近づいてくると、心配そうに顔を覗き込む。


「ごめんね環奈。昨日頑張ったんだけど、まだ6万回くらいしか出来てないの。でも、絶対10万回タップするからね」


思いもよらない優しい言葉をかけられて、胸に熱いものが込み上げる。

環奈は堪え切れなくて、そのまま泣き出してしまった。
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